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運動方針Movement policy

第20期活動報告

1.「2020年までの重点取り組み項目」に関する成果と課題

① 産業の魅力発信、および産業全体で生み出す付加価値の拡大について、主体的に取り組みます。

② 人への投資を起点とした活力の好循環を継続的に生み出すべく、取り組みを進めます。

③ 活力の好循環を産業の隅々に行き渡らせるべく、産業全体で生み出した付加価値の適正な配分の実現と組織の強化、拡大に取り組みます。

第20期は、重点取り組み項目を設定してから3年目の活動となりました。これまでの成果と課題をふまえ、最終年を迎えるにあたり、「2020年までの重点取り組み項目」を今後の運動の中心に据え、その達成にむけて、第21期以降の運動方針を策定し、取り組みを継続します。

①産業の魅力発信と付加価値の拡大について

産業の魅力発信については、空港で働くグランドスタッフ、グランドハンドリング、貨物の3職種を対象とした取り組みを継続することとし、広報活動に従来以上に注力することを基本方針に掲げました。具体的には、第18期に開設した特設ホームページ「空港の裏方お仕事図鑑」を見やすさの観点で整理をおこない、SNSの活用による外部への情報発信を強化するとともに、加盟組合における同ホームページの活用事例を組織委員会等で共有することで航空連合内部に対する広報活動の充実を図りました。また、組合員へのインタビューについては、座談会や先輩・後輩の対談などの新たな形式に挑戦し、インタビューを継続する中での斬新さを追求し、内容の充実を図りました。4月と8月には、小学生向けの就業教育イベント「学びのフェス」に出展し、模擬体験を通じた魅力の発信もおこないました。加えて対象とする職種の拡大については、部会で議論を深めました。今後は、2020年以降を見据えて、航空連合全体で魅力発信の取り組みをどう発展させていくべきか検討を深める必要があります。

付加価値の拡大については、職場の気づきや創意工夫を元にした主体的な生産性向上の取り組みにつなげるべく、部会を横断した議論の実施や、各空港における施設改善など、産業政策の実現を通じた働く環境の整備に取り組みました。また、航空局や観光庁による勉強会や、他産別との見学会、意見交換会などを委員会、部会、地方執行委員会等で積極的に開催し、働き方や品質向上、人材育成などに関する多くの気付きを得ることができました。今後もこれらの活動を継続し、加盟組合の活動に反映することで、付加価値を拡大させていく必要があります。

②継続的な活力の好循環の実現について

2019春闘では、「人への投資」の継続と拡大にこだわり、「賃金改善」と「働き方の改善」を起点とする「活力の好循環」の実現に取り組みました。これまでの運動の継続性に加え、職場の声、要望に基づき、具体的には「賃金改善」についてはベースアップを軸として幅広く月例賃金改善に取り組むこととし、「働き方の改善」については「働き方改革関連法」の成立をふまえ、法令順守はもとより法を上回る処遇改善にむけて取り組むこととしました。加えて「多様な人材が長く活躍できる環境の整備」、「ワークルールの順守徹底と労働協約の整備・充実」も重点項目として取り組みました。これらの取り組みの結果、多くの加盟組合でベースアップを軸とした月例賃金改善の要求と有額回答の獲得や、総実労働時間縮減に向けた公休数増・所定労働時間短縮の実現など、さまざまな成果をあげることができました。一方でベースアップ要求に対して有額回答を得ることができなかった加盟組合や、総実労働時間の縮減、多様な人材が活躍できる環境整備等の観点で課題を残した加盟組合もありました。今後も、航空関連産業で働く魅力を向上させるうえでは、職場の意欲と活力の向上による生産性向上、付加価値の増大を実現し、それをさらに人への投資につなげる好循環を継続的、安定的に実現していく必要があります。そのためには、2019春闘で検討に着手した「目標賃金水準」の設定や、職場の要望に応じた働き方に関する他企業の先行事例の研究など、産業別労働組合として加盟組合をサポートできるように取り組みを強化していく必要があります。

③産業全体で生み出した付加価値の適正な配分の実現と組織の強化、拡大

労組・資本関係の有無を問わず、産業全体が生み出す付加価値をあらゆる職種・職場の隅々まで波及させることを、2019春闘方針のすべての取り組みの中心に据え、経営要請などを通じて、積極的に発信しました。また、各加盟組合の組合員とともに働くパートナー企業の社員などの声を集約するため、他産別に所属している各地の空港総代理店を担っている労組との女性集会や政策に関する意見交換の場に積極的に参加しました。また、個別にパートナー企業で働く方との意見交換にも取り組みました。今後は、挙げられた意見を政策提言に反映し、航空局等へ働きかけることや、エアライン各社への経営要請において課題認識を伝えることなどを通じて、産業における付加価値を拡大させる必要があります。加えて産業内における目標賃金水準の設定と公表などによって、労組の有無に関わらず航空関連産業における労働条件の底上げ、底支えをはかり、付加価値の適正な配分を実現する必要があります。

また、付加価値を波及するためには、産業全体に健全な労使関係を構築することが重要であり、加盟組合の運営に関するサポートや日常の相談への対応を強化する必要があります。第20期は加盟組合の要望に応じた勉強会の開催や、組織委員会での議論の充実など、組織サポートの強化に取り組みました。加えて、航空関連産業には、新興エアラインやLCC、保安検査を担う警備会社など、未組織企業が依然として多くあることから、今後も、産業を代表する産業別労働組合として、未組織企業における組織化を推進する必要があります。また、加盟組合の未組織社員の組織化にもさらに精力的に取り組む必要があります。今後は、産業全体の健全な労使関係を構築するために必要な組織サポート体制や運営のあり方について、第20期に取り組んだ総点検プロジェクトの検討結果をふまえて具体的な取り組みを進める必要があります。

2.これまでの航空連合の活動と運営の振り返り、総点検の状況

航空連合は第20期をこれまでの20年間の活動を総点検する一年と位置づけ、魅力ある産業の実現とさらなる発展に向けて、加盟組合役員の多くの意見を集約しながら、運営の見直しをプロジェクト体制で検討してきました。その結果、規約類をはじめとしたこれまでのルールや、事務局運営体制の見直しに着手しました。なかでも「2020年に向けた重点取り組み項目」の達成に向け、複雑化する課題への着実な対応や組織サポートの一層の強化を求める意見が多くあげられたことから、中央執行委員会で議論を深め、第21期は単年度方針ではなく、2020年とそれ以降を見据えた第21期、22期の複数年方針を策定することとしました。

第21期~第22期 運動方針

航空連合は、人材の定着・育成・確保という産業全体の喫緊の課題に対応するため、第18期に「2020年までの重点取り組み項目」を掲げ、これまで3年間にわたって取り組み、産業の魅力向上につながる多くの成果をあげることができました。また、第20期に1999年の結成から20年目を迎えたことをふまえ、これまでの活動を総点検し、運営の見直しを図るための改善策を取りまとめました。今後は、目標としていた2020年を迎えるとともに、運営の見直しを実行する、航空連合の運動において極めて重要な局面を迎えます。これまでの議論の結果、「2020年までの重点取り組み項目」の達成の観点に加えて、2020年以降の産業の発展も視野に入れたうえで、複雑化する産業の課題に着実に対応し、運動の実行力を強化する観点から、単年度方針ではなく、第22期までを見据えた2か年方針を策定することとしました。

今後の取り巻く環境については、世界経済、日本経済ともに緩やかな回復基調が期待されているものの、先行きの不透明感への懸念があることや、グローバル化が進展する中での保護主義的な考えが広がり、外交、安全保障に関するリスクを抱えていることなど、決して将来を楽観視できる状況ではありません。それらのリスクに対応すべく、産業基盤を強化するとともに、職場の組織力を今一度高めておく必要があります。

一方、政府が観光先進国を成長戦略の柱として掲げ、官民が一体となって施策を進めていることは、産業にとっては追い風であり、私たちの生活の安定、安心につながる産業の成長、発展を実現するうえでは、このチャンスを確実に獲得する必要があります。また、2020年東京オリンピック・パラリンピックの成功に航空関連産業として貢献し、全国各地にその成果を波及させるとともに、決して一過性の成果で終わらせることなく、2020年の先を見据えた取り組みにつなげていくことが重要です。

そのような中、航空関連産業の多くの職場では、全国的な人材不足に加えて急激な需要拡大への対応に苦慮しており、政府や労使で様々な施策を講じているものの、人材の定着・育成・確保には依然として課題が残されています。また、労働諸条件をはじめとする働く環境は段階的に改善が図られていますが、目の前の繁忙感に追われ、将来への安心を感じられない職場も少なくありません。加えて、産業全体でみれば、労働環境の改善が進まない中で、産業の基盤を支えている仲間が多くいることも忘れてはなりません。

これまでの航空連合の取り組みの成果と課題、取り巻く環境をふまえ、第21期、第22期は「2020年までの重点取り組み項目」の達成に改めて重点を置いた2か年の運動方針を策定、推進します。具体的には、「人への投資」による継続的な「活力の好循環」の実現、「活力の好循環」による「付加価値の拡大」と「産業の魅力発信」、「活力の好循環」を産業全体に波及させるための「付加価値の適正な配分」と「組織の強化、拡大」に取り組みます。これらの方針に基づき、足下の課題に着実に対応しつつ、中長期的な視点で魅力ある職場、産業を自らの手でつくりだしていくことができるよう、産業に集う仲間が一体となって、産業のさらなる発展に向けて精力的に取り組みます。