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運動方針Movement policy

Ⅰ.第27期活動報告

1.第27期の主な成果と課題

(1)産業の基盤である安全の堅持と人材の確保

①航空安全政策の実現と安全意識の醸成

  1. 飲酒に係る不適切事案の根絶に向け、客室部会等で職場状況の共有をおこなったほか、航空連合のサポート体制として2025年10月にLINE公式アカウントの運用を開始しました。ただし具体の相談は受信しておらず、またインストラクター資格者の新規養成も実現していません。2026年5月には新たな飲酒事案も発生しており、航空連合全体で真摯に向き合う必要があります。
  2. 空港における旅客の保安検査に関して、2026年4月よりモデルケースとなる国管理空港で実施主体の移行が開始されました。また、国内の主だった空港について、2028年度までの移行を目指す方針が示されました。費用負担の見直しについて、国の「保安検査の実施主体の円滑な移行等に向けた実務者検討会議」を通じて航空連合としての主張の反映に取り組みましたが、保安料のオンチケット化に向けた具体的な進捗は確認できていません。
  3. 2026年10月から事業者に法律で義務化されることになったカスタマーハラスメント対策について、職場における実効性向上につなげるべく、2022年12月以来、2度目の組合員アンケートを実施しました。2,100人以上の組合員と各加盟組合の回答に基づき、社会的機運醸成にもつなげるべく、9月下旬に記者会見を実施することにしています。
  4. 国の「客室乗務員の疲労管理に関する検討会」に計3回出席し、国の検討状況に対する意見反映をおこないました。また、国の「空港安全情報分析委員会」に初めて出席したほか、整備士の人材確保等にかかわる「乗員関連の関係業界団体意見交換会」にも出席し、現場の状況に基づく意見を発信しました。
  5. 産業内の安全意識の向上とその行動化に向けて、7月に航空安全シンポジウムを開催し、約90名が参加しました。外部講演に加えて定期航空協会および加盟組合の取り組み報告をおこない、身近な安全課題に関する相互理解を通じた安全意識の醸成に努めました。また、航空安全委員会を年4回開催し、他産別を招いての講話を含め、安全に関わる政策実現力向上や理解促進を図りました。

②産業で働く魅力の発信強化とすそ野の拡大

  1. 航空関連産業で働く魅力の向上に資する職場インタビューを新規でおこない、発信したほか、新たにTikTokによるショート動画の配信を開始しました。ただし、SNSの強みである広範な拡散には不足があり、各種SNSの戦略的な活用に向けた実効性と発信力の強化には課題を残しています。
  2. 将来を担う若年層や子どもたちに、航空関連産業で働く魅力を直接伝える機会として、「学びのフェス(春・夏)」や3年目となる航空教室in八女市を開催するとともに、航空関連産業で働く魅力を紹介・掲載した「航空連合ノート」をインターハイ会場などで配布しました。今後は、進路を具体的に考え始める中高生向けの取り組みについて、地方組織とも連携して具現化をめざします。
  3. 加盟組合との直接的な対話の質を高め、相互理解を図るとともに、航空連合ビジョンの浸透も企図して、小林会長による「航空連合出前対話」を開始しました(加盟組合11組織と実施済)。
航空局「客室乗務員の疲労管理に関する検討会(2025年12月)」 航空安全シンポジウム基調講演(2026年7月) 学びのフェス2026春(2026年3月) 小林会長による加盟組合との出前対話(2026年4月)

(2)「圧倒的な生産性向上」と「継続的な人への投資」による好循環の実現

①「圧倒的な生産性向上」に向けた産業政策の実現力強化

  1. 2025年5月に国が設置した「国内航空のあり方に関する有識者会議」に継続的に参画し、働くものの視点に立った意見反映をおこないました。2026年2月に勃発した米国・イスラエルによるイラン攻撃など中東情勢が悪化し、原油価格が急騰した際には、政党に対して航空機燃料高騰対策に関する緊急要請をおこないました。また、令和9年度政府予算概算要求および税制改正に際して航空連合の政策要望を反映させるべく、「政策実現総行動」として政府(各省庁)・政党・業界団体・航空会社など関係する計22組織に対して精力的に要請をおこないました。
  2. 各空港の施設・ハード面の改善を中心に、2026年7月から財源拡充が実現した国際観光旅客税の活用も念頭に、各地方組織において要望をとりまとめ、地方連合会の政策制度要求への反映や空港管理者等に対する直接要請につなげました。
  3. 自動化・省力化等に関する官民の検討に対して、引き続き国の「空港グランドハンドリング作業の生産性向上に関する技術検討会」等に出席したほか、政策委員会や各部会などを通じて知見の獲得に取り組むとともに、地方組織政策担当者会議において羽田空港におけるレベル4自動運転を視察しました。他方、空飛ぶクルマやドローンという新しいモビリティに関わる知見の獲得は残課題となっています。
  4. 定期航空協会とは、航空安全シンポジウムや政策委員会において講話を依頼するなど政策面での連携が進展しました。一方、「航空産業政策意見交換会(仮称)」の実現には依然として至っておらず、事業者団体と産業別組合の役割や関係が設立当初と比べて大きく変化しているという認識を共有化し、開催に向けて引き続き取り組む必要があります。
  5. (一社)空港グランドハンドリング協会とは、適正取引の推進や作業安全の確保に向けた認識合わせを目的とし、2026年1月に3回目となる産業労使懇談会を開催したほか、「空港グランドハンドリング取引適正化ガイドライン」の策定や各部会などで連携しました。
  6. 2026年5月に政策シンポジウムを開催し、約170名が参加しました。2026年4月より第5次観光立国推進基本計画が開始されたことも踏まえて「航空政策と観光政策はどのように連携すべきか」をテーマに、パネルディスカッションを通じて議論を深めました。
  7. 産業政策に関わる加盟組合における理解促進や情報共有を図るべく、引き続きNEWS EXPRESSをタイムリーに発行(9月中旬までに計141本)するとともに、Facebookや2025年10月に開設したLINE公式アカウントでも産業政策に関わる発信に積極的に取り組みました。また、生成AIを活用し、産業政策提言に関する動画説明資料を初めて作成しました。
  8. 2026年2月に投開票がおこなわれた第51回衆議院総選挙では、既存の政治方針に基づいて加盟組合における政治参画意識の醸成と組合員の投票率向上に取り組むとともに、事務局議員に対する強力な支援をおこないましたが、政策議員フォーラムのメンバーである推薦候補19名中13名が落選しました。産業政策に対する継続的な取り組みが重要という認識のもと、フォーラム体制の再構築に取り組み、5名の新規メンバー議員を加えて、2026年5月に総選挙後第1回の総会を開催しました。
  9. 「航空連合政治塾」を計4回開催したほか、政策シンポジウムでも有識者講話をおこない、政策実現と政治の関わりについて参加者の理解を深めました。今後は、あらためて航空連合政治方針のアップデートに取り組む必要があります。
  10. 2026年4月に自由民主党の新労政局長に表敬訪問をおこなうとともに、2026年7月には第4回政策意見懇談会を開催し、政権与党の議員に対して令和9年度予算概算要求および税制改正に関する要望をおこない、政策実現力の一層の強化を図りました。

②「圧倒的な生産性向上」に向けた労働政策の実現力強化

  1. 中期的にめざしたい働き方や労働条件を示した「航空連合 中期労働政策方針(2026-2029)」を策定し、2025年10月の定期大会で組織確認するとともに、「目標賃金水準」について、これまでの到達点や他産別との相対的な位置づけを確認し、連合「未来づくり春闘」評価委員会報告書なども参考にしてアップデートしました(2026年1月中央委員会確認)。
  2. 2026春闘に向けた機運醸成と広く意見集約を図ることを目的に、3回目となる2026春闘討論集会を開催し、これまでで最多の91名が参加しました。また、労使で情勢認識の共有を図ることを目的に2026春闘労使フォーラムをオンラインで開催し、160名が参加しました。
  3. 2025春闘総括と中期労働政策方針に基づき、「2026春闘に臨む基本的な考え方」を整理したうえで、「位置づけ」および「生活のゆとりの実感」を前面に出した「めざすもの」を提示したうえで、月例賃金については連合の方針も踏まえて「ベースアップ4%もしくは12,000円を目安として、各加盟組合において2025春闘実績を上回る回答の獲得にこだわる」と掲げました。これに基づき、50組合が賃金要求をおこない、要求平均額は13,170円、回答平均額は11,762円(47労組)となりました。2025春闘を上回り、航空連合として過去最高水準の賃上げを実現しました。他方で、賃上げに関する方針決定に至るプロセスにおける課題を踏まえ、2027春闘に向けては定期的に関連情報の共有をおこなうとともに早期の議論着手を図っていきます。
  4. 加盟組合に航空連合春闘方針の理解・浸透を図り、全体で一丸となって取り組むべく、過去最多となる46労組で経営要請をおこない、労使間における認識の共有化とそれを通じた交渉・協議の円滑化につなげました。
  5. 2026春闘では、中期労働政策方針に掲げる「働き方・休み方改善指針」や、「ジェンダー平等推進計画」における「職場における労使のアクション」の具現化に向けて取り組みました。2024春闘から取り組んでいる勤務間インターバル制度導入がさらに広がりを見せたほか、多くの労組が取り組んだ年間休日数の増加についても一定の進展があるなど、様々な成果がありました。他方、春闘期間にとどまらない継続協議も増加しており、着実に対応していく必要があります。
  6. 社会保障や税制・労働法制などの課題について航空連合としての理解を深め、必要な議論につなげるべく、2026年4月のトップリーダーセミナーにおいて連合の担当役員の招聘・講話をおこなうとともに、連合の取り組みや発信情報について定期的な共有を開始しました。

③適正な取引の推進による航空関連産業全体への「人への投資」の波及

  1. グランドハンドリング部会で仙台空港における空港総代理店との意見交換をおこなったほか、交運労協主催のエアポートシンポジウムでも多くの総代理店労組役員との対話をおこないました。加盟組合においてもパートナー企業の職場状況に関心を持って取り組む組織が増加しています。
  2. 国が2025年4月に設置した「空港グランドハンドリング事業における適正取引等推進のためのガイドライン策定に向けたワーキンググループ」に参画し、同年12月の取りまとめに至るまで積極的な意見発信や航空局への要請をおこない、「空港グランドハンドリング事業取引適正化ガイドライン」の策定という大きな成果を挙げることができました。
  3. グランドハンドリング分野を中心に業界全体の労働条件底上げを図る観点で、航空分野における特定最低賃金の創設や労働協約の拡張適用、改善基準告示の適用など、あらゆる法制度の活用を引き続き検討していきます。
国内航空のあり方に関する有識者会議報告書概要(2026年5月)
政策シンポジウム(2026年5月) 航空局「空港グランドハンドリング事業における適正取引等推進のためのガイドライン策定に向けたWG」(2025年12月)

(3)仲間の輪の拡大と運動の変革への挑戦

①健全な労使関係の構築と組織基盤強化による5万人組織への挑戦と広報機能の強化

  1. 航空関連産業全体における健全な労使関係の構築と航空連合の組織力強化をめざして、未組織職場や未加入組合への訪問・対話に精力的に取り組み、仲間の輪の拡大に向けた橋頭堡としました。
  2. 「航空連合組織化方針」に基づき、2028年までのできるだけ早期に5万人組織を達成することをめざし、各組織の今後の組織化の取り組みについて確認することをめざして加盟組合に組織アンケートをおこないました。連合オルガナイザーとの連携を踏まえ、ユニオンショップ制度の導入・拡大が重要という認識のもと、組織化方針のアップデートに取り組みました。
  3. 情報発信の新たなチャネルとして2025年10月に「LINE公式アカウント」の運用を開始しました。定期的な発信やキャンペーンなどをおこなっていますが、登録者数は約850名にとどまっており、さらなる推進が必要です。また、Facebookをはじめ既存の各種情報発信ツールも積極的に活用していますが、機能・役割を整理することも課題と認識しています。
  4. マスメディア向けの記者会見については、期初に運動方針・産業政策に関するものをおこなったほか、春闘方針および春闘回答状況についても実施しました。また、多くの会長インタビューもおこない、政策実現や「人への投資」の考え方に関する波及を図りました。
  5. 新たな共済制度として、2年以上前から検討を重ねてきたGLTD制度(団体長期障害所得補償保険)について、加盟組合に最終的な加入意向調査をおこない、2026年内の導入に向けて具体的な調整を開始しました。「ゆとり共済つばさ」や「医療共済」などの既存の組合員向けサービスと、組合活動補償共済やメンタルヘルスサポートなどの組合単位で加入するサービスに関しても周知・広報に取り組みましたが、加入者数は増加しておらず、引き続き課題となっています。

②多様な仲間の価値観を職場や労働組合の運動に反映させるジェンダー平等の推進

  1. 定期大会にて「航空連合 ジェンダー平等・多様性推進計画(2025.10~2030.9)」を組織確認し、「職場におけるアクション」を実践すべく、2026春闘において取り組み項目の1つとして「ジェンダー平等・多様性推進」を設定し、加盟組合とともに取り組みました。
  2. 「航空連合 ジェンダー平等推進計画(2021.10~2025.9)」における「組合組織のアクション」に基づく機関会議での女性参画比率目標40%に対し、第27回定期大会、中央委員会は未達となりましたが、中央執行委員会は達成しました。また、本部事務局の目標(30%)もクリアしています。加盟組合および地方組織における実情の把握と計画達成に向けた取り組みを促す観点から、2025年12月には組織アンケートをおこない、各組織の運動方針において「ジェンダー平等・多様性推進」の明記が進んでいることを確認しました。また、定期大会および中央委員会における目標達成を着実に進める観点から、規約における選出基準表の改定について検討を進めました。
  3. 2026年6月に「ジェンダー平等・多様性推進フォーラム」を開催し、約130名が参加しました。「誰もが活躍し、成長し続けられる社会・組織づくりに向けて」をテーマに、産業におけるジェンダー平等・多様性推進に向けた議論を深めました。
  4. ジェンダー平等・多様性推進委員会において毎回有識者を招聘して講話をいただくとともに、他産別や地方連合会との勉強会・交流会については従来以上に積極的におこないました。
  5. 産業におけるジェンダー平等・多様性推進に向けて、連合芳野友子会長と小林会長の対談をおこない、内容をNEWSで発行して広く周知しました。また、各組織の基本方針を明確化することが重要であるとの認識のもと、加盟組合代表者によるトップメッセージの航空連合HPへの掲出をおこないました。
  6. LGBTQや外国人労働者など、多様性に対する理解促進の実践に向けて、Tokyo Pride(NPO法人東京レインボープライド主催)に初めて参加しました。また、産業内にて着実に増加している外国人人材の実態把握をおこない、問題解決につなげる観点から組織アンケートをおこないました。

③航空連合地方組織の基盤強化と本部事務局運営の改善

  1. 地方組織の健全な財政運営を促進する観点から、期初において地方組織会計に関するオンライン勉強会を複数回開催しました。
  2. 地方組織の政策実現力強化に資する取り組みを継続し、関係各所に対し、新規・継続を含めて多くの課題について要請をおこないました。特に航空連合東京では連合東京の政策・制度要求に初めて航空連合東京の政策要望を反映し、東京都に要望することができました。

地方組織の要望先および主な要望内容

北海道 【北海道】
  • 無利子貸与型奨学金の新設等による人材確保の継続支援
  • 新千歳空港の鉄道代替アクセスの充実や駐車場混雑の抜本的改善
  • 国際観光旅客税を活用したオーバーツーリズム対策強化とDX推進
【北海道エアポート(HAP)】
  • 国内線ターミナルPBB更新時における機能強化
  • C-GSE通路およびW-GSE通路の運用方法改善
  • 女満別空港ビル2階ロビー待合スペースへの椅子増設
成田 【成田国際空港(NAA)】
  • ランプエリアやPBB・ロタンダエリアにおける熱中症対策の強化
  • ランプ内におけるEV車両用充電施設の整備
  • C滑走路新設遅延に関わる情報開示と働くものの意見反映
【千葉県・成田市】
  • 空港内交差点・周辺道路の慢性的な渋滞の緩和と安全性向上
  • 空港アクセスの充実と空港従業員を含む周辺住環境の改善・整備
ほか1か所に要望
東京 【東京都】
  • 家庭からの廃油回収拡大に向けて、店舗等での回収促進対策強化
  • 「手ぶら観光」の強力な推進による安全確保と経済活性化
  • 羽田空港アクセスバスの運行充実に向けた公的支援強化
【日本空港ビルデング】
  • トイレ環境の改善(設備充実および生理用品の常設)
  • 保安検査場の混雑緩和と効率的な運営に向けた連携・協力
  • Visit Japan Web(VJW)のシステム改善に向けた国への働きかけ
ほか6か所に要望
愛知 【中部国際空港(CJIAC)】
  • SPOT8におけるPBB自動装着システムの機能改善
  • 国際線SPOTのPBB分岐点への監視カメラ設置
  • 出発カウンターにおける手荷物台案内表示の視認性向上
【愛知県】
  • 中部空港へのアクセス改善に資する二次交通の確保・充実
  • 広域周遊の促進によるオーバーツーリズム対策の強化
大阪 【関西エアポート(KAP)】
  • (共通)保安検査場におけるCT手荷物検査機の導入
  • (関空)大型機材使用SPOTにおける地上電源装置の電圧統一化
  • (伊丹)主要スポットにおける地上埋設型AIRCON施設の新設
  • (神戸)国際線ランプエリア内におけるGSE留置場路面の整備
福岡 【福岡国際空港(FIAC)】
  • 雷接近時の一律的な情報発信
  • 空港内における保育施設の創設
  • 運用時間制限のあり方に関する中長期的議論の実施
【北九州空港エアターミナル】
  • 駐車場とターミナル間の横断歩道帯の見直し
  • 積極的な就航誘致やダイバート時の地上連絡交通機能の充実化
【佐賀県・佐賀空港ビル】
  • ランプ内の横断歩道・航空機進入ライン等の引き直し
  • 駐車場混雑の緩和に向けた運用改善と今後を見据えた拡充
沖縄 【沖縄県】
  • 宿泊税の使途追加(空港インフラ整備・海浜美化)
  • 国際観光旅客税の活用による二次交通の確保
  • バードストライク対策の強化
【那覇空港ビルディング(NABCO)】
  • 空港周回道路へのポール設置による路上駐停車の防止強化
  • レンタカー引き渡し時の取り締まり強化と専用場所の新設
  • 1階フィンガーで働く従業員向けトイレの増設
ほか1か所に要望
松山(本部直轄) 【松山空港ビル】
  • ソーティングエリア前の道路舗装徹底
  • 国内線と国際線利用者導線およびバス乗り場の見直し
  • 空港アクセスバスの運賃引き下げ
  1. 地方組織における積極的な取り組みを機関会議において共有し、加盟組合の参画を促進していく観点から、地方組織代表者を特別中央執行委員に指名し、代表者会議への出席を可能としました。また、より民主的な運営を実現する観点から、地方組織代表者が大会や中央委員会等の機関会議に出席できるよう規約の見直しに取り組みました。
  2. 本部事務局入居ビル敷地の国の事業による再編に伴い、2026年9月に事務所の移転をおこないました。また、本部事務局の働き方の点検・改善を図るべく、1on1ミーティングや労働時間管理をおこなっています。

④産業に集う仲間の人材育成・人材交流の一層の強化

  1. 加盟組合新任役員向けの基礎教育として、リーダーズカレッジを東京・大阪で開催し、あわせて約100名が参加して、労働法や組合役員に必要な心構えに関する講義を受講しました。また、フォローアップセミナーを対面で開催し、内容についても新たな工夫を図り、全国の職場で奮闘する仲間とともに今後に向けた意欲を高めることができました。
  2. 加盟組合代表者会議の開催にあわせて、組織代表者を対象としたトップリーダーセミナーを年4回開催し、外部講師による講演を通じて、視野の拡大や知見の獲得を図りました。
  3. 集合形式で開催する際には関連する地域や施設の見学など、実出席の価値の最大化に努めました。各部会では他産業の視察など、合宿も積極的におこないました。
  4. 女性リーダーがより一層活躍するための研修や交流機会を提供するWINC(Women's Interactive Networking Community)について、ジェンダー平等・多様性推進計画(2026.10-2030.09)に基づいて初めて地方組織からの参加も受け入れ、計42名にて年3回開催しました。最終回にはこれまでのWINC受講者との意見交換を実施し、交流を深めました。

⑤直面する社会課題への対応強化と国際労働運動への参画

  1. 環境にやさしいライフスタイルづくりの一環として、事務局におけるドレスコードの柔軟化(TPOに応じた服装の自由化)をおこない、加盟組合にも周知しました。
  2. 連合で実施した「愛のカンパ」に賛同し、航空連合全体で約22万円の募金をおこないました。また、令和8年熊本地震の発災に際してカンパ活動をおこなうとともに、10月には連合救援ボランティアにも参加します。他方、核兵器廃絶署名活動にも参加しましたが、目標である9.2万筆には遠く及ばない595筆に留まり、大きな課題を残す結果となりました。
  3. 航空連合独自の環境ボランティア活動「空をつなぐ。笑顔をつなぐ。」プロジェクトで設立した「航空連合の森」(福岡県八女市)において、森を育てていくための下草刈りを実施し、全国の加盟組合から53名が参加しました。交流会では加盟組織間のつながりを深めるとともに、製材会社の方から「職場や組合活動で取り組める木育」をテーマとしたワークショップを開催していただき、身近な場所から始める脱炭素社会の実現に向けた取り組みとして、意義深いものとなりました。
  4. 「連合平和行動 in 根室」に加盟組合から参加者を募り、全国から8名が参加(事務局含む)しました。関連施設等の見学・慰霊を通じ、平和運動の重要性や労働組合が果たすべき役割を学びました。
リーダーズカレッジ・大阪(2025年11月) WINC(2026年7月) 環境ボランティア・航空連合の森(2026年5月) 連合2026平和行動 in 根室(2026年9月)

Ⅱ.第28期(2026年10月~2027年9月)を取り巻く環境

①国際情勢

国際通貨基金(IMF)が2026年7月に公表した世界経済見通しによれば、世界経済の成長率は2026年3.0%、2027年3.4%と予測されています。2026年2月以降の中東情勢の緊迫化が、エネルギー価格の上昇を通じて世界的なインフレを招いており、その影響が成長の足枷になっているとされています。先進国は1.7%と予測されているものの、AI投資が堅調でエネルギー輸出国でもある米国(2.3%)とそれ以外の差が拡大しています。中国やインドを含む新興国は3.8%となっており、中東・中央アジアが大きく減速しています。

国連世界観光機関(UNWTO)は、2025年の国際観光収入はパンデミック(新型コロナウイルス感染拡大)前(2019年)の水準を6%上回ったと発表しており、2026年の国際観光旅客数もサッカーW杯開催などのプラス要素によって当初は前年を3~4%上回ると予測していました。しかし、直近では中東紛争の影響による航空運賃上昇や中東発着便の欠航などを背景に節約・近場志向が広がっており、世界全体で1~3%増に留まるとしています。

②国内情勢

経済面では、2026年8月の政府の月例経済報告では、日本経済は緩やかに回復しているものの、中東情勢や自然災害の影響を注視する必要があるとして、景気の判断は6カ月連続で据え置かれました。2026年7月の熊本地震と8月の千葉豪雨などを受け、地域経済だけでなくサプライチェーンを通じた日本経済全体への影響を政府がリスクとして認識している状況です。IMFの予測では2026年の日本の経済成長率見通しは0.6%と、先進国の中でも最低水準に留まっているのが実情です。

他方で、旺盛なAI・半導体需要の継続を背景に日経平均株価が一時7万2千円台を記録するなど過去最高値を更新しているほか、持続的な賃上げと物価上昇が連動して生じている中、日本銀行は追加的な政策金利の引き上げ(1995年以来の水準となる1.0%に)をおこなっています。また、日本と米国の金利差に加えて貿易構造の変化などを背景とする円安が常態化し、7月には一時1ドル=163円台という40年ぶりの水準を記録しています。

政治面では2025年10月に高市政権が発足し、2026年2月におこなわれた衆議院の解散・総選挙で与党が圧勝し、政権基盤が強化され、17分野に重点投資をおこなう「日本成長戦略会議」の設置など、積極的な経済政策への転換が進められています。消費税は1989年の創設後初めてとなる減税の方針が閣議決定されており、引き続き高支持率を背景に、総選挙で公約とした副首都構想や衆議院定数削減などへの対応が焦点になると見られます。

労働分野では、完全失業率は低位で推移し、雇用者数は増加傾向が続いており、一人あたり現金給与総額も増加しています。連合がまとめた2026春闘の最終集計によると、平均賃上げ率は5.01%、平均賃上げ額は16,400円となり、前年に続き過去30年以上で最高水準を記録しました。特に中小組合のベースアップが高水準となり、直近3年で初めて全体平均を上回る結果となっています。このように積極的な賃上げが実現している一方、消費者物価指数の上昇が鈍化しています。「生鮮食品を除く総合」は2025年度が対前年比+2.7%であったところ、2026年度に入って4月の+1.4%から7月の+1.8%までやや上昇基調で推移していますが、米価の下落や政府による高校無償化などの政策効果が表れています。夏以降は、食品や消耗品で価格転嫁が進むとみられる一方、政府が物価対策として電気・ガス補助金を再開する効果は下押し要因として働く見込みです。結果的に、実質賃金は2026年1月から7か月連続でプラスに転じており、直近の2026年7月は+2.4%(速報値)となっています。また、2026年度の最低賃金(時給)の目安は全国加重平均で1,176円となり、前年から55円の引き上げ(伸び率4.9%)となったものの、6年ぶりに引き上げ額・率がともに前年度を下回りました。

③航空関連産業

航空関連産業は、インバウンド需要が引き続き堅調に推移し、訪日客数は2025年に過去最高となる4,268万人に達しました。他方、2025年10月以降は日中関係の悪化を背景に相当規模の減便が続いており、関西・中部の両空港では中国路線が半減するなど、グランドハンドリングを受託していた職場には大きな影響が生じています。2026年上半期の訪日客数は、前年と比べて2.0%減少しています。

本邦航空各社の2026年度第1四半期の業績は、国内線・国際線ともに堅調な需要の取り込みと単価向上の取り組みによって、各社とも前年同期比で増収を果たしたものの、燃油費・円安の影響で大幅に費用は増加し、減益または赤字が拡大しています。

国は2026年3月に「第5次観光立国推進基本計画」を取りまとめ、公表しました。この中で、あらためて「2030年6,000万人」という訪日客数目標が盛り込まれましたが、この重要な前提となる成田空港の機能強化に関して、C滑走路用地の取得遅れが顕在化しており、土地収用に関わる手続きなどに要する期間を踏まえると、予定されていた2029年3月の供用開始が困難な状況になっています。

国内線事業の急速な収支悪化を背景に、2025年5月に設置された国土交通省航空局の「国内航空のあり方に関する有識者会議」は、2026年5月に報告書をとりまとめ、この中で路線の特性に応じた航空会社間の一定の協調、大手航空会社による特定既存航空会社への出資等に関する規制の廃止、地域航空を担う機材の運航品質の改善、透明性の確保に向けた運賃モニタリングの実施などの方向性を打ち出しました。

グランドハンドリング人材の不足や空港内脱炭素の推進に向けた対応として、コロナ禍以前から調査・研究が進められてきた空港制限エリア内におけるレベル4自動運転車両による搬送業務が、2025年12月に羽田・成田の両空港で開始されました。今後は国際貨物の搬送や手荷物業務、ランプ内バスへの拡大や他空港への展開が課題となります。また、2026年7月より国際観光旅客税の引き上げが実現し、あわせて国内線や航空会社への補助も可能となったことから、2026年度予算における航空分野への歳出は約100億円(前年度補正予算を含む)と、対前年度で約6倍と大幅に増加しました。

長年の課題であった空港保安業務の実施主体に関して、2026年4月からモデルケースとして国管理空港の一部(羽田空港国際線・宮崎空港)で航空会社からの移行が開始されました。国内の主だった空港においては2028年度までに各空港管理者への主体移行を目指すとされています。

引き続き、極めて重要な課題である人材の確保・育成・定着に関連して、航空分野における特定技能制度による受け入れ人数上限が、2026年1月に4,900人へと引き上げられ、旅客ハンドリング業務が新たに追加されるなど、多くの職場で外国人人材の採用が広がりつつあります。また、2027年4月から開始される育成就労制度において、航空分野(空港グランドハンドリング:300名)が追加されることになりました。持続可能な産業構造を築くためには、2026年1月に施行された取適法(旧下請法)に基づく「空港グランドハンドリング事業取引適正化ガイドライン」の積極的な運用に基づく処遇改善の浸透が必要不可欠です。

他方で、航空各社に対する国の行政処分(業務改善勧告・厳重注意)が相次ぐ事態が発生しています。安全運航の堅持は産業存続の基盤であるとの認識をあらためて業界全体で深め、安全文化の醸成に取り組む必要があります。

航空分野における外国人材の受入

Ⅲ.第28期運動方針ローリング(案)

1.産業の基盤である安全の堅持と人材の確保

  • 安全運航の堅持、安全・安心なサービスの提供は、産業存続と発展の基盤であり、不断の努力による安全意識の醸成、職場における作業安全や空港保安の主体的なチェックを起点とする航空安全政策の実現および実効性の向上を図ります。
  • 安全の堅持と産業の発展の前提となる人材の持続的な確保に向けて、産業で働く魅力を、働く仲間自身が再認識する取り組みを継続するとともに、将来の産業を支える未来の仲間に対して関心のすそ野を広げる取り組みのさらなる展開を図ります。

(1)航空安全政策の実現と安全意識の醸成

  1. 飲酒に係る不適切事案の根絶に向け、相談機能の構築を含む航空連合としてのサポート体制を強化します。加えて、2024年10月に国土交通省から示された飲酒基準合理化の運用開始に向けて、職場の現状を継続的に点検します。
  2. 国が設置した「空港における旅客の保安検査の実施主体の円滑な移行に向けた実務者検討会議」において、主要空港において2028年度までの移行をめざすことが示されたことを踏まえ、保安検査に関わる課題を地方組織とも連携しながら職場の視点で点検し、意見反映につなげます。加えて、引き続き検討課題が多い費用負担の見直しについて、航空連合としての主張の反映に取り組みます。
  3. 機内における盗撮行為や悪意を持った無断撮影行為に関して、撮影罪施行後の職場状況を継続的に点検します。加えて、2026年10月より事業者に義務化されるカスタマーハラスメント対策について、第27期におこなった組織・組合員アンケート結果も踏まえて職場における実効性向上につなげます。
  4. ①~③以外の航空安全に関わる諸政策について、職場の声も踏まえて不断に点検するとともに、他産別や政策議員フォーラムメンバーとの連携などにより、具体的な前進・解決をめざします。
  5. 昨今の航空安全に関わる状況に対する強い課題認識を踏まえ、産業内の安全意識の向上とその行動化に向けて、産業政策・労働政策の両面で具体的に取り組みます。また、他産業の仲間とも継続的に連携し、安全・衛生に関わる知見のブラッシュアップを図ります。

(2)産業で働く魅力の発信強化とすそ野の拡大

  1. 航空関連産業で働く魅力や産業のトピックスについて、新たなコンテンツの開発に取り組むとともに、各種の媒体を戦略的に駆使し、実効性と発信力を強化します。
  2. 将来を担う若年層や子どもたちに、航空関連産業で働く魅力を直接伝える機会を継続的に設定するとともに、対象年代や地域に関してさらなる拡大を検討し、具現化を図ります。
  3. 航空連合ビジョン「いつの時代も社会から必要とされ、働く仲間がやりがいを感じ、誇りをもって働ける産業」を内外に広く発信し、あるべき姿の実現に取り組みます。
  4. 第27期に開始した「出前対話」を継続・展開し、組合組織のジェンダー平等推進や航空連合の活動への参画感向上につなげます。
池光航空局長への表敬訪問(2026年8月) 2026春闘討論集会(2025年12月) 連合芳野会長の出前対話(2026年4月) (一社)空港グランドハンドリング協会との産業労使懇談会(2026年1月)

2.産業政策と労働政策の好循環を通じた「圧倒的な生産性向上」の実現

  • 職場における不断の生産性向上の取り組みを基盤に、個社やグループの垣根を超えた産業、および空港全体での「圧倒的な生産性向上」をめざし、本部・地方組織が一丸となって産業政策提言の具現化に取り組みます。
  • 国内線の事業環境が急速に悪化していることを踏まえ、産業全体の雇用確保・維持に極めて関わりが大きいことから、あらゆる政策実現を通じた事業性の維持と働くものの安心の確保に重点的に取り組みます。
  • 生産性向上の実現に必要不可欠な「人への投資」を強化するとともに、誰もが安心して長く働くことができる産業づくりをめざし、本部・加盟組合が一丸となって、中期労働政策方針の具現化に取り組みます。
  • 労組の有無や資本関係にかかわらず、産業全体に「人への投資」を波及させ、労働諸条件の着実な向上を図るべく、「航空連合適正取引ガイドライン」を最大限に活用し、友好組織とも連携しながら、適正取引の推進に取り組みます。
  • あらゆる政策実現の重要な手段として、航空連合政策議員フォーラムとの連携維持・強化を図るとともに、組合員の政治意識と参画感の向上に継続的に取り組みます。

(1)「圧倒的な生産性向上」に向けた産業政策の実現力強化

  1. 産業政策全般、および航空連合におけるあらゆる取り組みの基軸となる「圧倒的な生産性向上」の考え方や経緯について加盟組合における理解促進を図り、政策のアップデートや具体的な要請内容の検討につなげます。また、政策実現や「人への投資」につながる世論喚起にも継続して取り組みます。
  2. 「国内航空のあり方に関する有識者会議」の取りまとめを踏まえ、働くものの視点に立った政策実現に取り組みます。これに強く関連する税制改正や予算概算要求・補正予算等において、関連要望の具現化を図ります。合わせて、航空機燃料税の最終的な廃止に向けた取り組みを強化します。
  3. 航空関連産業に関わる規制の見直しや施設・ハード面の改善要望など、財源充実が図られた国際観光旅客税の有効活用や生産性向上に資する政策をとりまとめ、産業政策提言に反映の上、関係省庁や空港管理者等に対する要請につなげ、政策実現による生産性向上の成果を産業全体で積み上げます。
  4. 自動化・省力化等に関する官民の検討に積極的に関与し、航空関連産業のDXに対する国のサポート強化に取り組みます。また、空飛ぶクルマやドローンという新しいモビリティに関わる知見の獲得に積極的に取り組み、産業政策のアップデートを図ります。
  5. 航空関連産業全体における生産性向上や持続的発展など、産業の諸課題を業界団体と協議する機会を継続的に設定するとともに、航空産業政策意見交換会(仮称)、さらには公労使による対話機会を検討し、その実現をめざします。
  6. 航空連合政治方針をアップデートし、本部・地方組織双方の政策実現に向けて、2026年2月の衆院選総選挙を経て新体制となった航空連合政策議員フォーラムの活動の充実とメンバーとの連携強化を図ります。政治方針や総選挙後におこなった組合員アンケート結果に基づいて加盟組合における政治参画意識の醸成に粘り強く取り組み、国政選挙における組合員の投票率向上を図るとともに、フォーラムメンバー議員の当選に向け、積極的に選挙運動に取り組みます。
  7. 政権与党に対しても、航空連合の産業政策に対する理解を深める活動を継続し、政策実現力の一層の強化を図ります。

(2)「圧倒的な生産性向上」に向けた労働政策の実現力強化

  1. 中期的にめざしたい働き方や労働条件を示した「航空連合 中期労働政策方針(2026-2029)」の具現化をめざし、航空関連産業全体を俯瞰した総合的な労働条件等の改善に取り組みます。
  2. 生産性運動三原則に基づいた「成果の公正な配分」、「人への投資」について産業内の労使で広く認識を合わせます。労働条件調査や航空連合の生産性指標なども検討し、2026春闘総括とその後の情勢を継続的に確認・共有したうえで、2027春季生活闘争方針の策定に早期に着手します。
  3. 新たな目標賃金水準の中期的な達成に向けて、水準設定に込めた「物価上昇見通しの反映」、「全産業内の上位レベル入り」、「産業内格差の縮小」の考え方をベースに賃金要求水準を議論します。
  4. 加盟組合に航空連合春闘方針の理解・浸透を図り、全体で一丸となって取り組むことができるようサポート体制を充実させるとともに、労使間における認識の共有化とそれを通じた交渉・協議の円滑化につなげます。また、期を通じて加盟組合の労働諸条件に関するサポートを強化し、ともに問題解決に取り組みます。
  5. 中期労働政策方針に掲げる「働き方・休み方改善指針」や、「ジェンダー平等推進計画2026.10-2030.09」における「職場における労使のアクション」の具現化やジェンダー主流化の浸透に向け、労働法制の議論状況もにらみつつ、他産業や会社・職場の好事例を共有・展開することや、年間を通じた協議体制のフォローを強化することにより、ワーク・ライフ・バランスの推進や、多様な人材がいきいきと活躍できる魅力ある職場づくりと環境整備に取り組みます。
  6. 社会保障や税制などの経済・社会政策について、航空連合としての考え方を議論し、連合を通じて意見反映をおこないます。

(3)適正な取引の推進による航空関連産業全体への「人への投資」の波及

  1. 労組の有無や資本関係にかかわらず、地方空港総代理店をはじめ、航空関連産業全体における委託企業等の状況把握や課題共有を進め、産業全体の雇用の安定や労働条件の向上に取り組みます。
  2. 第26期に策定した「航空連合適正取引ガイドライン」を活用し、とりわけグランドハンドリング業界の受委託関係の適正化をめざします。また、航空連合の働きかけも踏まえて国が策定・公表した「空港グランドハンドリング事業における適正取引等推進のためのガイドラインの実効性向上に向けて、業界団体との連携を強化します。
  3. 航空分野における特定最低賃金の創設や労働協約の拡張適用、改善基準告示の適用など、あらゆる法制度の活用による労働条件向上策の実現に継続的に取り組みます。
航空連合政策議員フォーラム総会(2026年5月) ジェンダー平等・多様性推進フォーラム(2026年6月)

3.仲間の輪のさらなる拡大と運動の変革への挑戦

  • 産業全体における労使関係の健全化を推進すべく、仲間の輪の拡大と組織化を通じた「航空連合組織化方針」の具現化とその強化に取り組み、2028年10月(第30期期初)までの早期に「5万人組織」を達成します。
  • 産業で働く仲間が増大・多様化している中、誰もが安心して働き、生活できるための窓口となりうる組織であるべく、労働相談機能、および情報発信機能の強化を図ります。会社組織と組合組織の双方において、多様性の尊重とジェンダー平等をさらに推進すべく、ジェンダー平等・多様性推進計画の具現化に取り組みます。
  • 世界情勢の変化に能動的に対応すべく、日本の航空関連産業を代表する産別組織として、ITF(国際運輸労連)の諸活動をはじめとする国際労働運動に積極的に参画するとともに、すべての働く人の人権が守られるよう、「人権デューデリジェンス」の考え方に基づく運動を推進します。
  • 脱炭素社会の実現に貢献すべく、「航空連合の森」におけるボランティア活動を継続するとともに、産業別組合として社会的課題にも積極的に取り組み、連合の平和行動やさまざまな社会運動への参画を継続していきます。

(1)健全な労使関係の構築と組織基盤強化による5万人組織への挑戦と広報機能の強化

  1. 航空関連産業全体における健全な労使関係の構築と航空連合の組織力強化、さらに「人への投資」の波及に向け、仲間の輪の拡大・組織化に一層取り組みます。
  2. 第27期に実施した加盟組合への組織アンケート結果に基づき、加盟組合の主体的な取り組みを促進しつつ、ユニオンショップ協定の締結を軸に有期雇用社員・パート労働者、さらに外国人人材の組合加入のサポートを強化します。
  3. 「航空連合組織強化ハンドブック」や「航空連合組織マップ」も活用しながら、未組織職場における組合設立に向けた接点強化や未加盟組合に対する組織化の取り組みを強化します。さらに、これまで掲げてきた「2028年までのできるだけ早期に5万人組織に」という目標を前倒しして達成したことを踏まえ、さらなる取り組みを推進するべく、「航空連合組織化方針」の補強をおこないます。
  4. 加盟組合において、会社の合併や分割・買収・人員削減など、労働条件に影響が生じうる課題が生じた際には、「航空連合雇用・労働条件に関わる課題の対応手引き」を活用し、具体的な会社提案に対する労組対応を積極的にサポートします。
  5. 航空連合の活動や成果を組合員や産業で働く仲間にさらに広く伝えられるよう、LINE公式アカウントを通じて、さらに積極的な情報発信に取り組みます。
  6. 組合員の生活の安心につながるよう、「ゆとり共済つばさ」や「医療共済」など従来の組合員向けサービスに加えて、新たにGLTD(団体長期障害所得補償保険)制度を開始します。また、組合活動補償共済やメンタルヘルスサポートなどの組合単位で加入するサービスに関して、周知・広報を徹底し、加入促進と対外周知を図ることで、スケールメリットの発揮と組織拡大につなげます。

(2)多様な仲間の価値観を職場や労働組合の運動に反映させるジェンダー平等の推進

  1. 「航空連合 ジェンダー平等・多様性推進計画(2025.10~2030.9)」に基づき、航空連合の機関会議における女性参画比率目標40%の確実な達成に向け、ジェンダー平等参画の目的や目標の意義について、知見の獲得機会の充実などにより継続的に認識の共有を図り、着実な具現化をめざします。
  2. 「航空連合 ジェンダー平等推進計画(2025.10~2030.9)」における「組合活動のアクション」の諸目標達成に向けて、職場実態に基づく推進体制や会議体の構築・運営を図るべく、大会および中央委員会の選出基準見直すとともに、加盟組合のジェンダー平等参画の取り組みをサポートします。
  3. 男性育休の取得推進や家事・育児への参画など、ジェンダーに関わらず主体的に取り組むことができる事例やフェミテックの考え方などを広く共有し、誰もがいきいきと働くことができる風土醸成に取り組みます。
  4. LGBTQや外国人労働者など、多様性に対する理解促進に資する情報提供や意見交換の場を設定します。特に、SOGIに関するハラスメント対策や職場環境改善、さらに、さまざまな職場で外国人人材が増加していることを踏まえ、第27期中におこなう組織アンケートを通じて実態把握に努め、課題の共有と具体的な取り組みにつなげます。
地方組織会長・事務局長会議(2025年10月) Tokyo Prideに初参加(2026年6月)

(3)航空連合地方組織の基盤強化と本部事務局運営の改善

  1. 本部事務局は、オンラインと実出席のそれぞれのメリットを最大化した組織運営や、各会議の位置づけの明確化によって活動の一層の充実を図ります。オンライン化を推進するとともに、ハイブリッド形式の実施にも積極的に取り組みます。
  2. 航空連合内のITプラットホーム(Google Workspace)を活用し、資料の電子化やデータベース化、各種動画配信等をおこない、加盟組合・地方組織の活動の充実や議論の活性化を図ります。
  3. 地方組織の政策実現力強化に資する取り組みを継続します。上部団体との関係や地方自治体議員との連携に関わる課題について、本部事務局として丁寧にサポートします。また、会議体運営の見直しに取り組み、地方組織と加盟組合との連携・相互理解を推進します。
  4. 地方組織に対して社会貢献をはじめとする諸活動をより積極的に促進し、本部事務局としてもサポートするとともに、内外に積極的に発信・共有をおこないます。
  5. 地方組織の政策・運動両面の取り組みを広く発信し、さらなる前進や地方組織活動への加盟組合の参画促進を図るため、地方組織代表者が大会および中央委員会に出席可能となるよう規約見直しに取り組みます。
  6. 本部事務局は、事務所移転に伴う諸課題に的確に対応するとともに、これを契機に働き方や運営の持続的な改善に取り組み、財政基盤の健全化を図ります。

(4)産業に集う仲間の人材育成・人材交流の一層の強化

  1. トップリーダーを含めて加盟組合の人材育成に寄与するべく、航空連合ならではのリソースを活用した取り組みをさらに推進します。また、専門委員会や部会などにおいても外部講師による講演機会などを積極的に設定し、関連分野の理解促進につなげます。
  2. 上部団体や外部団体主催の研修を積極的に加盟組合に展開し、オンラインも最大限活用しながら加盟組合の人材育成をサポートするとともに、本部事務局メンバーも不断の学びを追求します。また、地方航空連合や加盟組合からのニーズに応じ、勉強会の開催をサポートします。
  3. 各会議開催後の出席者による交流機会の一層の充実を図ります。集合形式で開催する際には、開催地域や施設の見学などを積極的に盛り込み、実出席の価値最大化を図ります。

(5)直面する社会課題への対応強化と国際労働運動への参画

  1. 「連合エコライフ」の取り組みに参画し、脱炭素社会の実現に向けてピークカットアクションや環境にやさしいライフスタイルづくりの浸透を図ります。また、「愛のカンパ」をはじめ上部団体の連合などで実施する社会貢献活動や署名運動等へ積極的に参画し、社会を変える前向きな機運づくりに取り組みます。
  2. 航空関連産業として、脱炭素社会の実現に貢献すべく、航空連合に集う仲間の力を結集した独自の環境ボランティア「空をつなぐ。笑顔をつなぐ。プロジェクト」を継続的に実施します。また、持続可能な航空燃料(SAF)の普及に向けた啓発に取り組みます。
  3. 航空関連産業は平和と民主主義の上に成り立っていることを踏まえ、連合の平和行動に参画します。また、激甚化する自然災害に迅速かつ適切に対応し、必要に応じて組合員やご家族へのサポートをおこないます。あわせて、連合が実施する災害ボランティアに積極的に参画します。
  4. 日本の航空関連産業を代表する産別組織として、積極的にITFの諸活動への参加や国際的な情報収集と発信、関係団体との連帯に取り組みます。また、広く航空関連産業に関わる人たちの働き方や人権が適切に守られることを大切にすべく、人権デューデリジェンスの考え方に対する理解を深め、あらゆる活動の基底に置いていきます。